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2月2日のツイート

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(おわり)

posted at 16:09:18

「もはや宇宙は互いに衝突する物理実体の集合でしかない。いつか赤色巨星化して死ぬ太陽にも、いつか冷え切る宇宙にも、いつか崩壊するハドロンにも、何の意味もない。意味とは愚痴なのだから。愚痴とは観測なのだから。かくして愚痴なき宇宙は永遠に冷えていく。それを愚痴る者もいないまま」 13

posted at 16:08:54

「冬至を控え日に日に早くなる日暮れにも、愚痴をこぼす知性はもういない。愚痴がなくなるとき、世界は意味を失う。宇宙は観測者のいない時計になり、なんの意味ももたない物理の塊となった。別の種族の愚痴っぽい観念論者なら、Ding an sichとでも名づけただろうか」 12

posted at 16:03:00

「その相手は、もしかすると、彼らホモ・クィリタンスが最後まで発明しえなかった、あの存在だったのかもしれない。もはやその真相を知るものもいない。彼の死体は、まもなく、愚痴をこぼす言語も、理不尽に憤る辺縁系も、不満を感じる発達した神経節すらない虫たちの糧になる」 11

posted at 15:58:20

「誰に向けて? 愚痴を聞かせる相手は知的存在に限る。他者に呪いを肩代わりさせたという感覚がなければ、彼らは愚痴から開放されないからだ。そのとき、彼のほかには誰も生き残っていなかった。にもかかわらず、愚痴を叫び終わって死んだ彼の口もとは、幸福そうに笑っていた」 10

posted at 15:56:12

「こうして、あえなくホモ・クィリタンスは滅んだ。呪いを押しつけあうゼロサム経済は、常に呪いを供給してくる自然界には適応的でなかったのだ。最後に残ったホモ・クィリタンスは勇壮な男であった。彼は、聞くもののない自分の愚痴に押しつぶされて死ぬ前に、ありったけの愚痴を虚空に放った」 9

posted at 15:53:29

「初めは細々と交換が行われた。なけなしの干し肉や木の実と、愚痴を聞いてもらう権利が交換された。続いて借金や売春が行われたが、長くは続かなかった。史上初のインフレ、愚痴インフレである。やがて愚痴権をめぐる戦争が起こったが、それは愚痴を聞くものをさらに減らすことにしかならなかった」 8

posted at 15:50:51

「その結果どうなるか。次の氷河期が近づき、世界は寒冷化していた。その冬は特別寒かった。彼ら全員が、世界に対して大きな不満をもった。彼らは例によって愚痴により不満を他個体に押しつけようとした。しかし、みなが不満に押しつぶされそうになっており、愚痴を聞こうとする個体はいなかった」 7

posted at 15:47:04

「さてここでお考えいただきたい。ホモ・クィリタンス社会にあって、愚痴は通貨である。マイナスの価値をもつ貨幣である。彼らはこれを互いに交換して愛情や友誼や忠誠を確かめあう。しかし、なにしろ外界はままならぬ野生世界である。このマイナス貨幣は環境からどんどん供給されてくる」 6

posted at 15:43:14

「他個体の愚痴を聞き、その呪いをより多く受忍できる個体、あなたがたの言葉でいえば『包容力のある人』が、ホモ・クィリタンス社会では優秀な個体であった。ホモ・クィリタンスにとって、愚痴の許容量は、すなわち大人の証であり、異性にとっての魅力であり、集団内での発言力であった」 5

posted at 15:40:46

「その認知的不協和を自分で解決しようとすれば、合理性を軸とする自我は損傷を受ける。他人の愚痴を聞くとダメージを受けるのだ。反面、相手に愚痴を聞かせた個体は、その知的責任から解放される。愚痴を聞いてもらうとラクになるわけだ。この贈与関係が、ホモ・クィリタンスの社会性の基礎である」 4

posted at 15:38:38

「ホモ・クィリタンスは、この不満を交換するために言語を発達させた。生活上の不満を、ほかの個体に押しつけることで、不満の平均化をはかる戦略である。愚痴とはすなわち、世界が不正であるという表明である。愚痴を聞いた個体は、その不正が現に存在するという事実に認知的不協和を抱く」 3

posted at 15:35:19

「学名をホモ・クィリタンス、『愚痴る人』といった。高等生物は、その生活のなかで何らかの不満をいだく。いわく、エサがみつからない。いわく、群れの序列が気に食わない。いわく、ボスが自分を目の敵にしてくる。あらゆる知的生物は、この不満と戦わなければならない」 2

posted at 15:32:38

「『愚痴を聞いてくれてありがとうね』『愚痴ならいくらでも聞くよ』。夕方の駅前のマックでいくらでも聞けるこんな会話が示すとおり、愚痴を語ったものは得をし、愚痴を聞いたものは損をする。愚痴は通貨であり贈与である。そんな愚痴の原理を社会性の核として進化した種族があった」 1

posted at 15:29:19

「人に愚痴をこぼすとすっきりする」というの、私はいまいちよくわからないのだけど、世のオトナの間では愚痴を聞く・聞いてもらうという贈与関係が通貨のようになっているらしいと聞き、人類の神秘に感嘆することしきりなのである

posted at 15:09:30

@xhioe おっしゃるとおり、gという字をほかで使わないのであれば、k̃のほうが体系的かもしれませんね。

posted at 14:42:27

@xhioe 有声ですからg̃ではどうでしょう。

posted at 14:36:39

和洋問わず、カバーというかダストジャケットのある本を読むとき、ダストジャケットをつけたまま読むと、指の位置のせいかノド側1cmくらいにある溝のところで折り目がついてしまうので、だいたい外して読むのですが、そういって理解されたことがない

posted at 14:33:41

たしかに、学部時代、講義中の内職で読んだ多くの本は今しっかり血肉になっているし、「大学は講義をさぼって勉強するところ」というのは真理ですな

posted at 14:20:19

あと、指紋というくらいだから指なし手袋では普通に指紋つきますよね twitter.com/sprGK/status/9…

posted at 14:10:16

今月最高の知を得た。ところで男性で髪を伸ばして総髪にするのはなんなんでしょう。

posted at 14:07:54

モノリンガル環境だとフリック入力ってわりと速いんですよね。普通は英語も打つだろうから、いずれにせよQWERTY覚える必要があるけど。twitter.com/naagita/status…

posted at 13:53:53

@Hiroto_U 外集団の侵入によって言語は簡単にtransferされるけれども、DNAは言語ほど動かないということかもしれません。とくにCheddar Manの場合はミトコンドリアDNAで、つまり母系先祖ということなので、侵入したケルト男性が先住民女性に子供を産ませて…ということがあったのかも。

posted at 13:34:03

歳をくうと、なんで子供のころ両親がテレビのチャンネルをやたらザッピングしてたのかわかってきますね。ひとつの番組を見続ける集中力がなくなります。本や論文はまだ読めるけど、映画を一本ぶっ通しで見るの、そろそろきつい。映画館は中年でも映画に集中できる装置でもあったのですね

posted at 12:50:54

ちなみに同時読書メントとは、公式アカウントが定期的に合図するのに合わせて全員が同じページをめくり、その部分についてTL上でわいわい実況するTwitter読書会で、新刊発売時に行われるものですが、うまくするとまじめな読書会もこれでできるのかも

posted at 10:23:50

忍殺界隈には同時読書メントという習慣があるのですが、昨日「最後にして最初のアイドル」を読んでて、これを書籍のプロモーショオーン手段として各社にやってほしいな…と思うなどした。こうさ、実況むきの本ってあるじゃん

posted at 10:19:14

とべ本、とあるだけで心臓に悪いので勘弁してほしい

posted at 10:07:22

なんかそんな恐竜いたよね…

posted at 08:34:46

@arg_Aikawa_ いえいえ、普通にバーで…。

posted at 08:26:36

@arg_Aikawa_ チェイサーでビールは普通ですしまあ…

posted at 03:30:42

文学だ

posted at 02:02:56

「試し読み○○ページ」の大半が扉や目次のサイトを許すな

posted at 01:35:00

人間がバグった話が複数TLをどんぶらこ

posted at 01:32:39


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